2017-07-11 11:57:01
丸山忠久 九段 vs. 稲葉 陽 八段 竜王戦
おそらくプロ棋士での前例はこの棋譜合わせ三つあり定跡とまでは確信を持って言えませんが、21手目の▲2二角成、△1五角打、▲2一馬という一連の流れがあるとほぼ自動的に32手目の△9九龍という手に行き着きます。(▲2五飛には△3三桂でまた別の将棋になり後手が広く堅い陣形を築けるために勝ちやすいかもしれない。(後手勝ちの前例が2個中2個でしかないため断言できない)) また、ここの33手目で変化があり本譜の▲2五歩の他に▲5五桂打で中央に圧力をかけた手がありますが過去のデータ(floodgate)から見るにやはり後手が勝ちやすいそうです。本譜の▲2五歩(前例この棋譜を合わせ三つ)の後は42手目の△9七龍までお決まりの応酬があるそうです(前例二つ、前の三つのうち残りの一つの別の棋譜では後手勝ち)。そして43手目は本譜の▲3三銀成の他に▲7五桂という手もありその棋譜では先手勝ちですが、その棋譜の内容を見る限り逆転負けで後手の対応が正確であれば後手は十分戦えたと考えています。角道を開け相掛かりの後、横歩取りの代わりに両方中住まいから▲2二角成〜▲7七角は大まかに前例の結果を見て後手が十分か優勢という見方ができます。
投了王 f877328a